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ノミノツヅリとネバリノミノツヅリ

 投稿者:植村 修二  投稿日:2012年 7月12日(木)00時31分15秒
   最近急速に路面間隙雑草として分布を拡げているノミノツヅリ(写真1)は、植物体全体に腺毛があって、時には植物体に小さなゴミや髪の毛をくっつけているタイプ(写真2)が多くなりました。

 このようなノミノツヅリは、種内変異としてネバリノミノツヅリArenaria serpyllifolia L. var. viscida (R. J. Loisel) DC.とされることがあります。これは、帰化したものと私は考えています。

 在来種とされるノミノツヅリ(狭義)Arenaria serpyllifolia L. var.  serpyllifoliaは、大阪府北部(池田市・箕面市)では非常に珍しく、見つけるのに苦労しました。おそらく、最近はみられなくなったのでは? と思います。

 先日<2012年4月29日>、 村長昭義さんの案内で、滋賀県琵琶湖周辺の植物を見て回った際、彦根市柳川町辺りの湖岸の砂地で、久しぶりにノミノツヅリ(狭義)(写真3)に再会しました。

 一方、私がネバリノミノツヅリを初めてみたのは、1978年4月1日、静岡県清水市(現、 静岡市)の清水港の引き込み線線路内で、当時沢山生育しておりました。

 そのネバリノミノツヅリが大阪府下で目につきだしたのは、1980~1990年頃と記憶しています。

 写真1 路面間隙に生育しているネバリノミノツヅリ
           (大阪府堺市美原区、2012年5月2日撮影)

 写真2 キク科のタネをくっつけたネバリノミノツヅリ
           (兵庫県神戸市、2008年5月5日撮影)

 写真3 ノミノツヅリ
           (滋賀県彦根市柳川町、2012年4月29日撮影)



 
 

コケミズ、グリーンハウスウィードに仲間入り

 投稿者:植村 修二  投稿日:2012年 6月20日(水)00時10分4秒
   今年3月に発行された『千葉県植物誌資料27号』に、大野啓一:佐倉市で発見されたコケミズとその生態(p. 269-271)と題された興味深い報文が掲載されております。

 題名に用いました「グリーンハウスウィード」は私が作った言葉で、熱帯・亜熱帯性の園芸植物の鉢物と一緒に運ばれて侵入し、温室やハウス内にはびこる厄介な雑草の総称としました。

 『千葉県植物誌資料27号』に報告されたコケミズは、このグリーンハウスウイードに由来するのでは?と考え、千葉県の木村陽子さんにお聞きしたところ、

 「私が市街地で採集したものは、冬緑性1年草ですね。報告地は倉市で,冬幼個体で越冬していると連絡がありました。一度枯れて秋頃(詳しくは不明)に発芽しているものと思われます。山地性と2系統あるようなので今後注意していきたい」と返事をいただきました。私がグリーンハウスウイードとしてみているコケミズとよく似た生態をもっているようです。

 私が住んでいる大阪府(箕面市、堺市など)、お隣の兵庫県(宝塚市)の市街地でコケミズがみられる場所は、温室内のほかは、溝の側溝内など、冬の寒気の影響が緩和される場所に生育しており、同じような経路での侵入と考えられるイヌケホシダと共通しています。

 私の家の近くの園芸店の温室で採集したコケミズは自宅で栽培しています。今年は異常に寒かったせいか4月頃ようやく発芽し、開花も遅れて今がそのピークです。

 参考に、兵庫県宝塚市山本中(園芸業者が集中する地域)と東京都文京区の小石川植物園の温室内の画像を掲載いたします。

 なお、『千葉県植物誌資料27号』の入手方法など詳しくは,https://sites.google.com/site/florachiba/journalをご覧になって下さい。

 画像
   上:兵庫県宝塚市山本中、2011年6月5日撮影

   下:東京都文京区 小石川植物園、2011年4月30日撮影
 

大阪市淀川区にコウボウシバ?がみつかる!

 投稿者:植村 修二  投稿日:2012年 6月17日(日)22時45分21秒
   大阪市立自然史博物館収蔵の標本に基づいてまとめられた桑島正二著『大阪府植物目録』によれば、コウボウシバは西中島淀川河川敷(大阪市淀川区)、出島、石津(堺市)、脇ノ浜(貝塚市)、樽井(泉南市)の記録があり、「海岸埋立により絶滅寸前。」とあります。

 1970年代にまだ砂浜が残っていた樽井でコウボウシバを見ておりますが、関西空港が建設される時期に開発され、当時の場所が何処なのか、今はわからなくなりました。ハマボウフウやナミキソウがあって、私のお気に入りの場所でしたが、もう過去の話となりました。

 その後、本会会員の田中光彦さんの案内で、2003年5月3日、枚方市北山にある大阪工業大学枚方第2キャンパス内でコウボウシバをみることができました。田中さんによると、この辺りが大昔の海岸線で、このコウボウシバは自生ではないかとのことでした。

 2012年6月7日、出張の帰りに、阪急宝塚線庄内駅、三国駅付近の植物を見て回った時、大阪市淀川区西三国の空き地にコウボウシバと思われる植物が群生しているのを発見しました。

 空き地の周囲は柵で囲まれて中に入れず、柵の附近の個体には花がないので、コウボウシバかどうか不明である。

 土を深く掘り返して、ならした空き地のように思えたので、「かつて自生したコウボウシバの種子が眠りから醒めて芽生えたのでは?」と頭の中で考えたりしています。近くの流れる神崎川の辺りには、河口が近いため、かつてはウラギクが咲き乱れていたとの記録が残っています。

 この空き地にいつビルが建つか不安です。できれば、次に訪れるまでこのままであってほしいですね。現地の写真をアップします。

 
 

花序が上部で分岐するツボミオオバコ

 投稿者:植村 修二  投稿日:2012年 6月17日(日)21時40分20秒
   以前、この掲示板に「新潟で枝分かれするもの」と題した投稿文で、新潟市に見られるヘラオオバコの花序が分岐する型が紹介されています。

 ヘラオオバコは日本全土に分布するとされ、大阪府でも普通に見られます。いつも注意してみていますが、まだ花序の分岐型には出会えていません。

 先日、出張の帰りに阪急宝塚線庄内駅、三国駅辺りに見られる植物を見て回りました。

 その際、大阪市淀川区西三国の空き地の脇で、1本だけ、先端が分岐する花序を着けたツボミオオバコをみつけました。その個体から出ている残りの花序は分岐せず正常なので、遺伝的に固定していないと思われます。

 

国内外来種?ツクシイバラ

 投稿者:水田光雄  投稿日:2012年 6月 3日(日)18時49分44秒
  ツクシイパラの分布は、四国(徳島)、九州で、国外では、中国中西部と朝鮮半島南部に分布します。
ノイバラの変種に当たりますが、花が綺麗で、萼や花柄に赤い線毛が目立ちます。
先日、兵庫県西宮市北部の川岸の縁で生育していました。
昨年、奈良県で植村修二さんが奈良県新産として報告されています(本会会報No.112,P.33-38)。
今回のものは栽培の逸出と考えられました。
 

続報 ハイコウリンタンポポ

 投稿者:水田光雄  投稿日:2012年 6月 2日(土)21時02分48秒
  本日(6月2日)、再度、西宮市北部の生育地へ観察に行って来ました。
生育地は3場所に分かれており、1ケ所は群生(密生)で他の2ケ所は離れて生育していました。
この2ケ所のものは、群生地から供給された種子による生育と思われました。
前回は、花のみでしたが今回は、果実期で沢山の冠毛を付けたものがありました。
黒い果実を持ち帰り、つぶして見たところ、乳白色半透明の内容物が出てきました。
「しいな」ではなく、結実したものと思われました。赤色系のものは「しいな」と思います。
 

ハイコウリンタンポポの産地追加

 投稿者:水田光雄  投稿日:2012年 5月23日(水)21時06分44秒
  兵庫県内では、川西市一庫(ひとくら)、三田市母子(もうし)の記録があります。
三田市のものは、植村修二さんらと一緒に昨年現地で観察しました。
今回、西宮市の北部の道路脇で、新たに帰化しているのを見つけました。
付近は、アイヒロハウシノケグサ、セイヨウミヤコグサ、オオニワゼキショウなどの
種類も同時に生育していました。
吹き付けの輸入牧草種子の夾雑種子に由来することは、明らかと思います。
 

ユキノシタ属の帰化植物

 投稿者:植村 修二  投稿日:2012年 5月21日(月)08時37分25秒
   2012年1月15日、近畿植物同好会の室内例会の標本同定会で、ユキノシタ属の帰化植物を滋賀県の村長昭義さんが持参して来られました。

 その場ではユキノシタ属としか同定できず、標本を持ち帰って調べてみますと、ヨーロッパに広く分布し、北米の一部に帰化しているSaxifraga tridactylites L.らしいことがわかってきました。

 和名はまだつけられていないようですので、ロボウクモマグサと仮称して話を進めます。


 この植物は滋賀県彦根市の道路脇に生えているとのことで2012年4月29日、村長さんの案内で水田光雄さんといっしょに現地を見てきました。

 生育場所は農業地帯を走る道路脇の舗装上に限られていました。舗装の上に生育して盛り上がったコケの塊の上にロボウクモマグサがみられました。

 そのコケを堺植物同好会の芦田喜治先生にみていただいたところ、2種のコケで塊ができていると教えていただきました。

 1つは、ヤノウエノアカゴケ(キンシゴケ科)Ceratodon purpureus (Hedw.) Brid.で、わらぶき屋根に以前はよくみられたそうで、最近は芝生の中などに群生していることが多いとのことでした。

 もう一つの方は、ハリガネゴケ(ハリガネゴケ科)Rosulabryum capillare (Hedw.) J. R. Spence(= Bryum capillare Hedw.)ではないかとのことでした。ここのハリガネゴケは葉形が標準のハリガネゴケのものより少し丸いようです。さく(胞子体)のついていないこの仲間の完全な同定は難しいらしいです。

 路傍の土壌がある部分では、オランダミミナグサやオオイヌノフグリがわずかに混ざるコメツブツメクサ優占の群落となっており、ロボウクモマグサは周辺のみにみられ、この群落内には入っていけないようです。また、隣接する田畑の畦畔にもロボウクモマグサは全く生育していませんでした。

 滋賀県は私が住んでいる大阪府とは違って雪がたくさん降る地域で、特殊な帰化植物が定着するのかもしれません。

 すでに、わが国の北部や日本海側の地域などにも帰化している可能性があります。なにか情報お持ちでしたら教えていただきたく思います。

 
 

セイヨウカラシナの菌えい

 投稿者:水田光雄  投稿日:2012年 5月20日(日)20時19分24秒
  セイヨウカラシナを観察していると、花序の部分が異状に肥大し
不成形なものを観察していた。
時々、他の方からの質問もあり、返答に困っていた。
当初は「虫こぶ(虫癭・ちゅうえい)」ではなかろうかと採取の上、
調べたが虫等は出てこない。
その後生理的なも、ダイコンアブラムシが付いていたりし
アブラムシの刺激によるもの等色々と考えていたが、
長いこと調べもせずそのままにしていました。
今回その正体が判明したので紹介します。
大阪市自然史博物館友の会のNature Study(2012-5)で
「ホシアサガオの菌えい(菌こぶ)」の記事の中で、
白さび病について記載された。
この記事の中に、セイヨウカラシナにも同様の白さび病
(アブラナ科類白さび病(Albugo macrospora(Togashi) Ito)が付き、
花序基部が肥大化しコブ状なる旨、紹介れました。
今まで私が見ていたセイヨウカラシナのコブに肥大したものが、
この「菌えい」であるとが判った。
先日、改めて市内の猪名川河川敷に生育する本種を観察してきました。
多数の花序にこの菌えいが観察されました。
なお、同様の記事を帰化植物MLにも投稿しています。
 

カッコウセンノウの逸出

 投稿者:水田光雄  投稿日:2012年 5月16日(水)21時32分13秒
  先日、集落の交えた棚田の畦でナデシコ科の不明植物を見つけていました。
あまり調べもせず、植村修二さんへ撮影した画像を送信していたところ、
「カッコウセンノウではないでしょうか」とのご返事をいただきました。
本種は、平凡社の「日本の帰化植物」56頁に掲載されている種類で、
1996年に壱岐島で記録されている植物でした。
後日、改めて生育場所の畦に見に行ったところ、田植え準備のため
畦の草と共に除草されていました。多年草なので根は残っているものと考えられました。
観察の帰り、園芸店へ立寄ったところ販売品があり、
今回の淡紅花と並び白花品種も販売されていました。
園芸植物由来の外来種は、導入時期はある程度把握できるが、
それが野外へ逸出し、野生化に成功するには様々な条件が必要と思います。
今回、記録を残す意味合いも含め、その典型的な事例として報告させてもらいました。
なお、和名の由来は、鳥のカッコウが鳴く頃に咲く。
センノウ属でその由来は京都嵯峨野仙翁寺(廃寺)に寄るらしい。
同じ内容で帰化植物MLにも投稿しています。
 

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